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不起訴処分の重要性を弁護士が解説

「不起訴に強い弁護士」とは対検察官交渉能力のある弁護士を言います

不起訴というのは、検察官が「罪に問わない」、「お咎めなし」とすることで、要するに、「今回は勘弁してあげる」ということです。ですから犯罪を行ったにもかかわらず、「前科」はつきません。何という寛大な処分でしょう!

この制度は欧米にはない日本の特筆すべき法執行制度です。逆を言えば、それだけ検事に強大な処分権限が与えられているということです。検事が、警察の圧力を跳ね返し、裁判官の関与も無くして独自に判断するものです。したがって、ここで重要なことは、検事があなたの事件についてどのように考え、どのような捜査プロセスの中で、どのような証拠評価によって「不起訴」に至るのか、その検事マインドを知ることです。

一方で、もし「不起訴」ではなく、「起訴」された場合には99.9%が有罪判決となり、前科がつき、刑務所に行くこともあります。起訴されれば、もはや検事が単独には処分を決めることができず、単に有罪を証明し、刑をリクエストする(求刑)存在にすぎません。主人公は検事から裁判官に移るのです。

皆さんももうお分かりだと思います。検事が単独で判断できる捜査段階こそ、検事に対する説得や交渉だけで「不起訴」を勝ち取るという、皆さんにとって最善の結果を獲得する可能性があるのです。もちろん、簡単なことではありません。被害者に対する被害回復措置は必須ですし、前科や前歴がないことも重要な要素です。ただ、示談が不成立であっても、また、前科や前歴があったとしても不起訴を獲得する可能性はあります。

逮捕されてから不起訴になるまでの流れ

逮捕された場合、警察段階で48時間、検察への送検・勾留請求が24時間、勾留請求が認められた場合、延長を含めて最長20日間となり、最大23日間の身体拘束を受ける可能性があります。逮捕後、勾留が確定するまでは家族の面会は認められないことが多いですが、弁護士はいずれの段階でも接見(面会)することができ、状況に応じたアドバイスが可能です。勾留されている場合には、起訴されるまでの時間的制約があるので、早急に示談や身柄解放の活動をすることが重要になります。

不起訴になると前科にならない?

これまでの解説のとおり、不起訴処分は前科となりません。起訴されれば99.9%の確率で有罪となり、執行猶予となるか否かに関わらず前科が付いてしまうのです。

ちなみに「罰金」であれば、前科にならないとお考えの相談も良くありますが、罰金刑というその名のとおり、刑罰となりますので、前科が付くことになります。一度も裁判所に行かず行われる手続きのため刑罰の意識が軽薄になりますが、略式裁判も刑事裁判の手続きの一種です。

不起訴処分の種類

不起訴処分を行う場合には、基本的に嫌疑不十分を理由とする場合と、起訴猶予を理由とする場合に分かれます。

嫌疑不十分

検察官が必要な捜査を遂げた結果、被疑者を有罪とするには合理的な疑いがあり、有罪の疑いが不十分であると検察官が判断した場合を意味します。この場合、公訴を提起したとしても無罪となる可能性があるため、検察官は嫌疑不十分を理由に不起訴処分とします。

例えば性犯罪被害者の供述するわいせつ行為の内容が話す度に変わり信用性に疑問があるとか、被害者が犯人の顔を見ておらず、DNAなどの客観証拠もない場合には、被疑者が犯人であるとの証拠が不十分であると判断され、嫌疑不十分の不起訴となります。

起訴猶予

被疑者が罪を犯したことが証拠上明白であっても、被疑者の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重と情状、犯罪後の情況により訴追を必要としないと検察官が判断する場合に、起訴を猶予して不起訴とすることです。

当事務所の不起訴実績

当事務所では、2009年(平成21年)1月から2022年(令和4年)7月までの13年間の統計を見ると、1117件もの「不起訴」の獲得実績があります。年間100件弱の「不起訴」実績です。これは他の新興事務所ではあまり例を見ません。

なぜ、これだけの不起訴の実績を獲得することができたのかというと、検察官を擁する刑事に強い事務所であり、検事マインドを知り尽くしているというのがその理由の一つです。

当事務所に所属する元検事の弁護士は、検事が事件について何を考えているのか手に取るように分かります。検事の任官経験のない若手弁護士も、誰もが当事務所の上司である元検事弁護士から徹底した指導と訓練を受け、「検事マインド」を叩きこまれていますので、検事が何を考え、どのような証拠を重視するか、どのような捜査プロセスを経るか、どのように上席検事に報告して処分を意見具申するか、取調べのポイントは何かなどを体得しています。

ここに、不起訴処分となった事例とご依頼者様からの感謝の声を一部ご紹介いたします。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

当事務所の元検事弁護士のプロフィール(検事経歴)

中村 勉

第46期司法修習を修了した後、検事に任官。東京地検刑事部及び公判部で新任検事として検察実務の基本を身に着け、橋梁談合に絡む企業恐喝事件等の捜査チームに加わり経験を積む。
浦和地検(現さいたま地検)熊谷支部では、殺人事件、強盗強姦事件等の重大事件の主任検事として捜査を指揮し、産廃不法投棄事件では不動産侵奪罪を適用して起訴して刑事判例を塗り替える業績を残す。

その後、大阪地検刑事部及び公判部においても、土地不法占拠事件において不動産侵奪罪を適用して起訴し、大手ファイナンス会社による巨額詐欺事件の公判立会を担当。
名古屋地検刑事部では、偽装結婚保険金殺人事件において、間接正犯理論に基づき殺人未遂罪を適用して起訴し、3歳児餓死殺人事件において、保護責任者遺棄致死ではなく、殺人罪を適用して起訴。また名古屋刑務所の受刑者リスト漏えい事件では、主任検事として独自捜査によって犯人を逮捕・起訴し有罪に持ち込んだほか、航空機事故事件の捜査に専従し、同事件に関し米国司法省と国際捜査共助捜査に関して協議するなど国際捜査の経験も積む。
このほか、名古屋地検時代に人事院在外研究制度により、英国に派遣され、英国刑事司法制度の研究に従事。2002年に検事を退官し、弁護士登録。

川瀬 雅彦

司法修習後、1994年に検事に任官。その後、東京地検検事を振り出しに、長崎地検、横浜地検、東京地検、大阪地検、名古屋地検、東京高検等で検事を歴任し、様々な刑事事件の捜査及び公判に携わる。
検事時代に担当した事件は、殺人・強盗殺人等といった凶悪重大な殺傷事件のほか、脱税、詐欺・背任・横領等といった財政経済事件、公職選挙法違反、贈収賄事件、麻薬密輸事件、医療過誤事件等、多種多様な刑事事件を担当。東京高検を最後に、2020年に検事を退官し、弁護士登録。

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経験豊富な弁護士がスピード対応

刑事事件は初動の72時間が重要です。そのため、当事務所では24時間受付のご相談窓口を設置しています。逮捕されると、72時間以内に検察官が勾留(逮捕後に更に被疑者の身体拘束を継続すること)を裁判所に請求するか釈放しなければなりません。弁護士へ依頼することで釈放される可能性が高まります。また、緊急接見にも対応しています。迅速な弁護活動が最大の特色です。

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