結審前の受任で迅速に示談成立し執行猶予を獲得
SNSで出会った女性と二人で飲食・飲酒し、女性が寝ている際に胸を舐める、胸の撮影などのわいせつ行為を行ったとされている準強制わいせつの事案です。
当初は国選弁護人がついており、行為態様の一部などを争っていました。
依頼者は、公訴事実を争いつつも被害者との間で示談交渉を望んでいましたが、「争っている事件で示談はしない」との国選弁護人の方針で示談交渉に着手していただけませんでした。次回公判期日で結審という段階になり、控訴審で示談をしてくれる弁護士を探しているとのことで当事務所に相談がありましたが、一審のうちに示談ができれば確実に減刑につながり、執行猶予の可能性も上がるため、控訴の必要がなくなるとの見通しを伝えたところ、すぐに依頼して示談交渉に着手してほしいとのことで、受任いたしました。
次回期日で結審という段階での受任であったため、受任してすぐに次回期日の延期について裁判所と交渉し、速やかに示談交渉に着手しました。最終的に被害者との間では、賠償金の支払い、接触禁止等を条件とする示談が成立し、慰謝の措置をとることができました。
行為態様に争いのある事件ではあったものの、わいせつ行為の一部は認めていたため、情状立証をする必要がありました。本件は公判前整理手続を経ており、証拠制限がかかる状況でしたが、情状証人の尋問を行い(検察官は反対しましたが、裁判所との交渉により行うことができました。)、情状に限った追加の被告人質問を行うこともできました。
国選弁護人の主張は排斥されましたが、被害者への慰謝の措置などの情状立証が功を奏し、執行猶予判決を獲得することができました。