実刑もあり得る事案で執行猶予判決を獲得
事案概要
学生が、SNSで興味本位で特殊詐欺グループに連絡をとり、特殊詐欺の受け子・出し子に加担してしまった事案。
被害額が数百万円に上り、多数の高齢者や銀行が被害者となっていた。
弁護方針
逮捕当時には接見禁止がついてしまったため、受任直後に接見禁止の一部解除をして、両親の面会を可能にした。余罪が多数あり、再逮捕が繰り返されたが、示談金の原資を確保するため早期に社会復帰がする必要があることを訴え、追起訴が全て終わる前に早期の保釈を獲得。
身体拘束中の両親との交流、保釈後の社会復帰活動を通じて、本人も自身の犯した罪の重大性を認識することができた。
また、被害者である高齢者や銀行と粘り強く示談交渉をして示談を成立させ、財産的損害を全て補填した。
結果
判決理由では、特殊詐欺の受け子・出し子という、「犯罪を遂行する上で不可欠な重要な役割を担っていることから実刑も十分に考えられる」と述べられながらも、本人の反省及び示談交渉の過程・結果を大きく酌まれて執行猶予判決を獲得した。