再犯防止に向けた熱心な弁護活動で内省深め不起訴
事案概要
大学生の依頼者が鉄道駅構内の階段を上る際に、依頼者の前方を歩行中の被害者(高校生)のスカート内にスマートフォンを差し入れて盗撮した事案。
依頼者の行為を目撃した第三者により通報がなされ、後日被害者が特定された。
弁護方針
第三者の通報により検挙され、捜査がある程度進捗した時点で被害者が特定された事案であった。
被害者の特定後間もなく警察を介して謝罪の打診をするも拒絶されてしまい、時間を置いて送検前と送検後の時期に更に2度打診を行ったが意向は変わらず。
被害者との連絡が難航することは予てから想定されていたため、依頼者には受任当初より自らにおいて主体的な実践を行うよう促し、毎日の日記作成、性犯罪被害者の手記およびストレスマネジメントに関する書籍等の読書が実践されるところとなった。
在宅事件のため捜査期間が比較的長期であったこともあり、上記の実践は依頼者本人が自身の過ちと向き合い、内省を深めるうえで少なからず効果があったものと思われる。そのため、日記および手記は上申書に添えて検察官に上申した。
結果的に示談交渉は行われなかったが、本件は不起訴にて終結した。
本件は初犯ケースであり、依存性は強く認められなかったことから、専門医療機関等への接続よりも、依頼者本人において内省を深めさせることを念頭に弁護活動を行った。性犯罪被害者の手記のみならず性犯罪に至るメカニズムに関する書籍の読書も勧め(実践している)、再犯防止を志向している。
結果
不起訴処分を獲得。