早期の自首対応と粘り強く真摯な示談対応で不起訴を獲得
電車内で狙いを付けた被害者の後をついて行き、人気のない住宅街で被害者のお尻を触ったという痴漢事件です。その際、被害者が悲鳴を上げて転倒したため、逃走しました。また、犯行の一部始終を自らのスマートフォンで録画していました。
本件で自首をした方が良いかと当事務所に相談があり、受任しました。
被害者が家族や警察に相談している可能性が高く、事件化されるが高かったこと、本件は路上痴漢の中でも比較的悪質な部類であり、逮捕可能性も高かったことから、早期の自首が必要でした。
依頼を受けてすぐに、本人の誓約書や家族の身元引受書などを用意して、逮捕回避意見書を作成し、弁護士と一緒に警察署に自首をしました。案の定、被害者から被害届が出ていたものの、早期の自首を受けて逮捕はせず、在宅捜査としてもらうことができました。
警察段階で被害者の保護者の連絡先を入手したものの、当然のことながら被害感情が強く、示談を拒否されました。
もっとも、その際、弁護士から被害者の保護者に対し、依頼者の反省や、仮に示談となった場合には被害者の自宅最寄り駅の路線を使わないことを約束できること、示談書に記載する被害者の氏名などは弁護士よりマスキングしたうえで依頼者に交付するため、被害者の個人情報が守られることを伝え、送検後に再度、弁護士から連絡をして示談の意向に変わりがないかを確認させてほしいと伝えていました。
その後、送検後に被害者の保護者と連絡をとったところ、真摯に対応してくれるのであれば示談に応じてもいいとのお言葉をいただき、依頼者の利用路線の制限などを条件に示談が成立し、最終的には不起訴処分となりました。