熱心な示談交渉依頼で不起訴獲得
事案概要
大学教授である依頼者が、走行中の電車内において、かばんの中に小型カメラを入れて動画撮影状態にした上、同電車内に立っていた未成年の被害者に近づきのスカート内を盗撮した事案。
付近にいた男性が不審に思い、駅員、警察官らに通報し、捜査が開始された。
弁護方針
依頼者は、性犯罪専門医療センターSOMECへ通院し、事件を起こすことに対して認知に歪みがあることが判明したので、内省プログラムを実践し、同SOMEC心理士に対し、治療計画書の作成を依頼した。
被害者には取次依頼を拒絶され続けたので、被害者との交渉が困難であると判断し、検察庁での取調前に弁護士会に対し、贖罪寄付をし、情状事実を意見書に添付して提出した。
検察官は略式請求を見込んでいたため、依頼者は取調べの際に請書に署名してしまっていたが、検察官取調べ後、4度目の取次依頼をしたところ、被害者は弁護人限りでの開示に応じた。
その後、被害者との間で治療を継続することなどを内容とする示談が成立し、起訴猶予の不起訴処分となった。
本件では、依頼者が真摯に反省していたこと、再三にわたる被害者との取次交渉を試みたことが、被害者の心を動かすことができたものであると考えられる。
結果
不起訴処分(起訴猶予)を獲得した。