少年院送致を回避し保護観察処分を獲得
事件の概要
高校生の少年が、見ず知らずの被害者に対し、屋外で口淫させたりわいせつ行為をしたという準強制性交等罪や強制わいせつ事件など全4件で逮捕勾留された。
弁護方針
複数回の性逸脱行動に及んでいて、性非行には根深さが見られたため、捜査初期段階から性嗜好障害専門クリニックでの治療の必要性を感じた。しかし、逮捕勾留され、観護措置決定も付いたため、すぐにクリニック通院をしてもらうことはできなかった。そこで、クリニック担当者と連携し、少年や家族にも相談して在宅となった場合にすぐに通院開始できる環境を整えた。
第1回審判では、十分な治療環境が整っていることや(少年院は性非行プログラムが充実しておらず、民間機関の方が治療は充実している)、本人の反省状況、両親の監護能力も十分であることなどを主張し、在宅試験観察に付して欲しいと訴えた。
結果
裁判で裁判官が、「成人であれば実刑事案。事件の重大性を考えてほしい。」と言っていたように、少年院送致も十分にあり得た事案であるが、通院環境など更生環境が充実していることを考慮し、在宅試験観察となった。釈放後は、しっかりとクリニック通院をしてもらい、3か月以上の試験観察期間を経て、最終的に一般保護観察処分で終えた。
#ハッシュタグ