示談交渉などの弁護活動により不起訴を獲得
生後数か月の実子を殴ったり、つねったりして、硬膜下血腫、眼底出血、頭がい骨骨折を負わせた傷害の事案です。
依頼者は子供の生後、数回にわたって暴行を繰り返しており、硬膜下血腫や頭蓋骨骨折等の相当程度に重い怪我を負わせていました。そのため、初犯の傷害事件とはいえ、公判請求も十分にあり得る事案でした。
被害者が児童相談所に一時保護されたため、その解除を目指して妻は離婚を希望しており、依頼者もこれに同意していました。
そこで、弊所の弁護士が弁護人に就任し、被害者の法定代理人である妻との示談成立、および、公判請求の回避を目指しました。
妻に代理人弁護士がつき、示談交渉をスムーズに行うことができました。妻としても、示談書の中に依頼者と被害者との接触禁止条項を入れることが子供の児童相談所の一事保護の解除に有益であるとして、示談に比較的前向きでした。
また、依頼者との打ち合わせの中でコミュニケーションの苦手さを感じ、仮に発達障害があればそれゆえの感情抑制の困難さが本件の要因になっている可能性もあることから、検査を勧めたところ、発達障害の診断が出ました。
そのことが本件に影響している可能性があり、行為責任を下げる事情であるとして資料を検察官に提出しました。
示談に加えて上記の事情も相まって、不起訴処分となり罰金すら回避することができました。