困難を覆す丁寧な意見主張で不起訴
事件の概要
被疑者が、自宅で友人と飲酒をしていた際、近隣住民からの苦情を受けて被疑者宅を訪れた警察官に対して、制服を掴み、腕を噛む等したという公務執行妨害の事案。
被疑者は長年日本に居住し、日本で勤務しており、永住権を申請中であった。日本に家族はおらず未婚であった。
弁護方針
受任時点で既に身柄は解放されていた。もっとも、警察官が被害者であることから、示談交渉ができず、勾留請求を担当した検察官からも、略式罰金以上の処分になることは覚悟するように伝えられており、不起訴処分を得ることが困難な事案だった。
当日の状況について、一緒に飲酒をしていた友人の事情聴取を行い、警察官の態度にも問題があったこと等を報告書に記載して、検察官に提出した。そして、警察官に、当該友人の事情聴取を行うように上申した。
他方、永住権申請に関連する書面、審査のガイドライン等についても検察官に送付し、略式罰金処分が被疑者に与える不利益の深刻さを伝える最終意見書を作成した。
結果
その結果、検察官にも事情を理解してもらい、不起訴処分を獲得できた。
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