否認を貫き徹底的に捜査機関と争い不起訴となった事案
事件概要
会社の経営者が、従業員ではない共犯者の休業損害証明書を作成して、保険会社から保険金をだまし取ったとされる共犯事件。
弁護方針
被疑者は、共犯者が保険金を騙し取ることを認識しておらず、詐欺の犯意、共謀を否認していたため、従業員ではない共犯者に休業損害証明書を作成した経緯、被疑者の日頃の経営形態、共犯者との関係性、だまし取った金銭の分け前、被疑者の事業収集、類似裁判例の事実認定などの客観的な証拠の収集に努めて、検察官に詐欺の犯意、共謀が認められないことの説得を試みた。
その他、取調べの違法性、不当性が認められたため、検察官、警察署長に対して、取調べの抗議書を提出して、裁判になった際の証拠としての弁護人面前調書を作成した。
結果
客観的証拠から、被疑者に詐欺の犯意、共謀が認められないことの意見書、自白の任意性を争う旨の意見書を提出することで、被疑者に対しては不起訴処分となった。