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殺人や傷害致死の罪で保釈は認められますか。

殺人や傷害致死の罪で保釈は認められますか。

まず、保釈の請求があった場合、一定の除外事由がない限り必ず保釈しなければならない(必要的保釈。刑訴法89条)とされていますが、同条1号は除外事由として「被告人が死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき」を上げており、法定刑として死刑まで定められている殺人罪(刑法199条)、同じく「3年以上の有期懲役」(刑法205条)と定められている傷害致死罪は、いずれも権利保釈の対象となりません。
したがって、保釈は極めて困難と言わざるを得ませんが、ただ、必要的保釈の対象とならない場合でも、裁判所が逃亡又は罪証隠滅のおそれの程度、被告人の健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度等を考慮し、適当と認めるときは、裁量で保釈を許可することがあります(裁量保釈。刑訴法90条)。
ただ、殺人や傷害致死といった重大犯罪の場合、類型的に逃亡・罪証隠滅のおそれが高く、被告人側の事情で裁量保釈が認められる可能性も高いとは言えません。

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