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サマーアソシエイト参加者感想文S.Fさん(2016年)(早大ロー在学)

サマーアソシエイト 参加者感想文 S.Fさん(2016年)(早大ロー在学)

私は平成28年8月8日から19日までの2週間中村国際刑事法律事務所でサマーアソシエイトとしてお世話になりました。
サマーアソシエイトを募集していた他の事務所が企業法務の事務所ばかりであったのに対し、刑事弁護について肌で感じたいと思っていた貴事務所でのサマーアソシエイトの募集は私にとって切望していたものでした。
2週間の間では、模擬裁判、法廷傍聴、英会話、弁論の作成のアサイン、検察官への意見書作成のアサイン、判例・量刑リサーチ、検察官の想定反対尋問作成のアサイン、公判手続停止の運用のリサーチ等を行い、とても充実したものとなりました。
模擬裁判では、私は裁判官の左陪席を担当させていただきました。ロースクールの授業で簡単な模擬裁判を行っていたものの、正確にかつ迅速に異議を処理し、適正な訴訟指揮を行う裁判官の役目はとても難しく、刑事訴訟法・刑事訴訟規則の理解の乏しさを痛感いたしました。
英会話では、相手の言うことを聞き取れるのですが、なかなかこちらから言葉が出ず、苦労しました。法律の勉強のみならず、語学の勉強も継続的な努力が必要だと感じました。
弁論作成のアサインでは、先生に大変お世話になりました。司法試験の勉強をしているとつい事実を多く拾い、それに対して逐一評価をするという癖がついてしまいます。しかし、弁論は裁判官に対して最も説得力のある事柄を、筋を通して訴えることが大切である、余計な事柄を小出しにして言いたいことを分散させるのは極力控えるように教えていただきました。裁判官も人間であり、どう伝えるのか、実務においての弁論の難しさ、重要性を学ばせていただきました。
検察官への意見書作成のアサインでは、形式的なこと、起訴猶予を勝ち取るための書き方など、田中先生、中村先生には大変お世話になりました。
判例・量刑リサーチでは、試験勉強では、量刑まで考えたことがなく、前歴前科、否認事件か否か、示談が成立しているかなど様々なことを考慮しながらリサーチを行うことは無知な私にはとても大変な作業でしたが、類似の判例が見つかったときはとても嬉しかったものです。このような地道な作業がとても大切なことだと感じることができました。
想定反対尋問の作成のアサインでは、初めてこのような作業に取り組みました。最終日ということであまり時間がなかったのですが、同期のサマーアソシエイトとともに会議室で事件記録を読ませてもらい、声に出しながら、ああでもない、こうでもないと言いながら尋問事項を作成しました。実際の進行中の事件を題材に争点を絞り、尋問事項を作成することはとても勉強になりました。多少なりとも自分たちの作った尋問事項は役立てたでしょうか…。
2週間の間で法廷傍聴には3回ほど行かせていただきました。中でも先生の弁論はとても印象に残っております。弁論においては、話す間がとても重要であること、裁判官に対して何を強調して言いたいかをはっきりさせることが大切であるということを学ばせていただきました。
私は、この2週間を通して司法修習に行く前に刑事弁護の一部を垣間みることができた気がします。このような経験はNICDでなくてはできない経験でした。
最後になりましたが、お忙しい中、サマーアソシエイトとして受け入れてくださった中村先生、小島先生、岩崎先生、大阪事務所の先生方、スタッフの皆様本当にありがとうございました。またお会いする機会もあると思いますが、その時はどうぞ宜しくお願いいたします。必ず一発で司法試験に合格し、ご報告差し上げたいと思っております。
重ね重ねではありますが、本当にありがとうございました。

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