ウィンターアソシエイト 参加者感想文 R.Iさん(2018年)(京大ロー在籍)
今回、2日間という短い期間でしたが、とても貴重で、有意義な体験をすることができました。
わたしは、2日間で、書面の起案や事件相談に同席したりさせていただきました。書面の起案は、保釈請求書、不起訴意見書、証拠開示請求書、弁論要旨の4つを起案し、先生方に添削・指導してもらいました。
書面の起案をして感じたことは、ひとつひとつの事件にそれぞれの複雑な背景事情があり、そのような背景事情を適切に把握することなしには、被疑者・被告人に対し最善の弁護を提供することはできない、ということです。罪名から形式的に弁護の仕方が決まるわけではなく、ひとつひとつの事件を丁寧に観察することで、はじめて弁護の仕方が決まるものだと感じ、刑事弁護人には、基本的な知識があることを前提に、常に応用力・創造力が求められるものだと改めて痛感しました。
事件相談の同席では、今回は、柏本先生、岩澤先生が担当する事件に同席させてもらいました。先生方の懇切丁寧な説明により、相談者が安心して相談できる空間が作られており感動しました。刑事弁護人の態度次第では、相談者が萎縮し、質問しづらい空間が形成されることもあろうかと思いますが、先生方、さらに言えば、貴所の場合には、そのようなことは決してないのだろうなと感じました。また、中立的な立場での説明で、決して弁護契約を締結するよう誘導するような説明がなされていなかったことが、印象的であり、素晴らしいなと感じました。
2日間を貴所で過ごし、事務所の雰囲気を感じることができました。弁護士の先生方をはじめ、事務員さん、書生さん、全員が頻繁に相談し合っており、とても仕事がやりやすい環境だなと感じました。わたし自身も、いい意味で緊張することなく、やりやすい環境で作業に取り組みことができました。
2日間という短い期間でしたが、今回のプログラムを終えて、改めて将来は刑事弁護に関わっていきたいと思えました。このように思えたのは、先生方の働いている姿が素晴らしかったこと、また、刑事弁護がやりがいのある仕事だと感じることができたためだと思います。今後、サマークラーク等で参加できる機会があれば、また是非参加させていただきたいと感じました。
最後になりますが、弁護士の先生方、事務員さん、書生さん、お忙しい中、優しく丁寧に接していただきありがとうございました。特に、柏本先生、佐々木先生には、書面の添削・指導をはじめ、多くの時間を割いていただき、大変お世話になりました。ご飯もごちそうさまでした。本当にありがとうございました。