アルバイト経験者(ODさん)の司法試験合格体験記
私は、平成29年の司法試験を受験した後、友人の紹介を通じてNICDの大阪事務所で書生として勤務させていただくことになりました。
志望動機
私が、合格発表や修習開始までの時間を有意義に過ごす方法がないかと悩んでいたときに、友人からNICDの書生アルバイトを紹介してもらいました。刑事事件については、エクスターンやサマークラーク等においてあまり触れる機会がなかったこともあり、視野を広げるという意味で興味を惹かれ、応募することにしました。
書生として勤務してみて
実際にNICDで書生として勤務し始めて感じたことは、なぜもっと早くこのアルバイトに出会えなかったのかという悔しさでした。なぜなら、自分にとってNICDの業務は大変貴重で有意義な経験となったからです。
NICDにおいて、法律相談電話にまず対応するのは書生の業務です。的確に事案を聞き取り、迅速に概要を報告する、というこの業務は、スピードが求められる刑事事件への対応には必須であり、瞬発的な判断力や思考力が鍛えられます。
また、量刑傾向等についてリサーチや保釈等ついての起案も書生としての大きな業務です。時には大変で難解な課題もありましたが、実際に動いている案件について関わることができる、というのは貴重な体験ですし、あれこれ悩みながらも答えを導き出す過程は大変に勉強になります。先生からお褒めの言葉をいただいたときの嬉しさは日々の励みになります。
事務所の雰囲気
NICDの先生方は、書生をただのアルバイトではなく、事務所の一員として扱ってくれます。それは、嬉しいことであると同時に責任を感じる点でもあります。時には先生方にお叱りを受けることもありますが、その指導が依頼者の方の権利を守るための指導であって、教え諭すような温かみを感じるものであるため、辛いと思ったことは一度もありませんでした。強大な国家権力たる警察検察に対抗すべく「戦車」として刑事弁護士が被疑者・被告人の権利を守るのである、という確固とした信念の下で働く先生方に囲まれて業務ができるというのは、勉強にも励ましにもなる、本当に貴重な機会であると思います。
特に、大阪書生として勤務していた私にとっては、1フロアに先生方が皆おられる環境は、先生方と比較的近い距離間での執務が可能な、とても居心地のよいものでした。
最後に
刑事事件に興味がある方、司法試験を控え実務に興味のある方、受験を終え有意義な時間の使い方を模索されている方、様々な皆様にとってNICDでの経験は貴重で得難い経験を経ることのできる場所だと思っております。NICDでの書生アルバイトを検討されておられる皆様は、ぜひ応募なさっていただきたいと思います。