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準強制性交等(旧準強姦)罪とは – 準強制性交等罪を弁護士が解説

暴行・脅迫を用いて、姦淫や肛門性交、口腔性交等の性交類似行為を行った場合、強制性交等罪(旧 強姦罪)が成立します。これがいわゆるレイプです。これに対して、準強制性交等罪とは、心神喪失又は抗拒不能となった人に対し上記行為を行った場合―例えば、酩酊し、抵抗できない状態となった人に性交等を行った場合―に成立します。(すでに酩酊状態となっている人に上記行為を行った場合にも成立します。)

「準」強制性交等罪とはいうものの、「軽い」強制性交等罪という意味ではなく、強制性交等罪と法定刑が同一の重大犯罪です。(5年以上の有期懲役)逮捕された場合は、刑事弁護専門の中村国際刑事法律事務所に今すぐお電話ください。

令和5年7月13日の刑法改正によって、準強制性交等罪については、削除され、不同意性交等罪に統合されました。不同意わいせつや不同意性交等罪の解説は「刑法改正された不同意性交とは?性犯罪に詳しい刑事弁護士が解説」をご覧ください。

準強制性交等(旧 準強姦)罪成否のポイント

準強制性交等罪は、心神喪失又は抗拒不能状態の人に姦淫や肛門性交、口腔性交等の性交類似行為を行った場合に成立します。では、「心神喪失」、「抗拒不能」とはどういう意味でしょうか。

「心神喪失」とは精神的な障害によって正常な判断力を失った状態のことを、「抗拒不能」とは心理的または物理的に抵抗ができない状態のことをいいます。つまり、抵抗することが不可能又は極めて困難な状態にある人に上記行為を行った場合に、準強制性交等罪が成立することになります。実際の事件では睡眠中や酩酊状態の人が、被害者となることが多くあります。

「心神喪失」、「抗拒不能」=抵抗することが不可能又は極めて困難な状態

では、例えば、夜通し居酒屋などでウーロンハイや焼酎を数杯飲み、飲酒と眠気の影響により判断力が低下した状態の女性と、明け方に性交した場合、準強制性交等罪は成立するでしょうか。

酩酊状態であったか、睡眠状態であったか、ということだけがポイントではなく、あくまでも 抵抗することが不可能又は極めて困難な状態であったかどうかがポイントとなります。そして、そのような状態であったかどうかは、被害者の性交前後の行動から推察されます。

抵抗することが不可能又は極めて困難な状態か否か ~被害者の性交前後の行動~

実際の裁判では、次のような被害者の性交前後の行動が重要な判断要素とされました。性交前後に、被害者が携帯電話を操作していたり、写真撮影をしたりしていたこと、自分の足で歩いていたこと、自分で衣服を脱いだり着たり出来たこと、場所や状況を的確に把握して行動していたこと(以上、抗否不能を否定する方向に働く事情)、酔って寝込んでしまっていたこと、自分で起き上がれない、自分で衣服を脱いだり着たりできない、ろれつが回らなかったり、千鳥足になっていたこと、被害者が意味不明のことを叫んでいたこと、帰宅して目が覚めたとき下着を裏返しにはいていたこと(抗否不能を肯定する方向に働く事情)。

いずれにしても様々な事情を総合的に判断しなければなりません。専門家である刑事弁護士にすぐに相談することをお勧めします。逮捕された場合は、刑事弁護専門の中村国際刑事法律事務所に今すぐお電話ください。

準強制性交等罪で逮捕された場合、親族やご友人が逮捕された場合

自分が逮捕された場合や、大切な方が逮捕されてしまった場合には、被害者の方と示談交渉することが最重要となります。準強制性交等罪は、人の尊厳を踏みにじる重大犯罪であり、決して許されるものではありません。しかし、被害者の方に誠意を見せ、少しでもその傷を癒すことは、被害者の方の心のケアとしても大切です。

当事務所では、長年捜査検事として被害者と接することにより、被害者との交渉内容・方法・タイミングの全てを知悉した、経験豊富な弁護士が、最善のアドバイスを提供いたします。

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刑事事件は初動の72時間が重要です。そのため、当事務所では24時間受付のご相談窓口を設置しています。逮捕されると、72時間以内に検察官が勾留(逮捕後に更に被疑者の身体拘束を継続すること)を裁判所に請求するか釈放しなければなりません。弁護士へ依頼することで釈放される可能性が高まります。また、緊急接見にも対応しています。迅速な弁護活動が最大の特色です。

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